中学生美術【デザイン(構想美の要素)・水彩・技法・遠近法】プリント・確認テスト用紙
中学美術【デザイン(構想美の要素)・水彩・技法・遠近法】の確認プリントです。定期テスト対策にご使用ください。
中学美術【デザイン(構想美の要素)】一問一答集動画
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プリント版は動画版より問題数が増えています。
動画はどこでも手軽に勉強できるので、ぜひ使い分けてみてくださいね。
閑話休題・さまざまな図法を用いた有名な絵画
一点透視図法、二点透視図法、三点透視図法を用いた有名な絵画には、どんなものがあると思いますか?
◆一点透視図法
一点透視図法を用いた有名な絵画として、以下の作品が挙げられます。
1. 「最後の晩餐」レオナルド・ダ・ヴィンチ
一点透視図法が非常に巧みに使用されており、消失点はイエス・キリストの頭部の位置に設定されています。
これにより、視線が自然とイエスに集中し、絵画全体の構図に奥行きと調和が与えられています。
2. 「アテネの学堂」ラファエロ
一点透視図法を用いて、中央のアーチに向かって奥行きを感じさせる構図が作られています。
消失点は中央のプラトンとアリストテレスの位置に設定され、空間の広がりを見事に表現しています。
3. 「聖三位一体」マサッチオ
ルネサンス期初期に描かれたフレスコ画で、透視図法を使用した代表的な作品です。
消失点はキリストの足元に設定され、観る者に向かって奥行きが強調されています。
4. 「理想都市」不詳(ピエロ・デラ・フランチェスカに関連とも)
一点透視図法を駆使して描かれた都市の遠近感を表現した作品です。
建築物や広場が整然と配置されており、ルネサンス期の透視図法の理論が明確に現れています。
5. 「メローラ祭壇画」ペルジーノ
中央に配置された建物が一点透視図法で描かれ、奥行き感のある構図となっています。
この技法により、空間の秩序と深みが強調されています。
◆二点透視図法
二点透視図法を用いた有名な絵画は、一点透視図法ほど多くはありませんが、建築や都市の描写において特に効果的に使用されています。
1. 「ヴェドゥータ(都市景観画)」 by カナレット
イタリアのヴェネツィアを描いたカナレット(ジョヴァンニ・アントニオ・カナル)は、二点透視図法を用いて正確な建築物と都市の景観を描いています。
彼の作品には建物の角や通りが二つの異なる消失点に向かう構図が多く見られます。
2. 「ニューキャッスル通りの東」 by トーマス・ゲインズバラ
イギリスの風景画家ゲインズバラの都市景観作品で、二点透視図法を駆使して街路や建物の奥行きを描写しています。
3. 「ブルーハウス」 by エドワード・ホッパー
アメリカのモダニストであるエドワード・ホッパーの作品は、建築物の角度や影の描写に二点透視図法を使用することで、シンプルで洗練された空間を作り出しています。
4. 「聖母被昇天と聖人たち」 by ヤコポ・ティントレット
ルネサンス後期のティントレットは、二点透視図法を使ったダイナミックな構図で空間の広がりを表現しました。
◆三点透視図法
三点透視図法は、一点や二点透視図法よりも使用例が少なく、主に極端な視点(高い場所や低い場所からの視点)を表現するために使われます。
特に、建築画やイラスト、漫画などでその効果が顕著です。
ただし、美術史の中で三点透視図法を厳密に使った有名な「絵画」は少ないので確認しやすいですよ。
1. 「ニューヨークの眺め」エッシャー(M.C. Escher)
エッシャーは錯視や複雑な空間構造をテーマにした作品を多く制作しています。
特に、建物や階段が上下左右に広がる作品では、三点透視図法の原理が応用されています。
作例: 「高いところから見た街並み」的な視点が含まれるもの。
よかったら見てみて下さいね。
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